うぐいすハーモニカ

日記というより備忘録。何を書いても結局ミッチーこと及川光博氏の話をしてしまう系ベイベー。らぶ。

漫画「スミカスミレ」について

先日、最終巻まで読み終えたので、その感想を綴ろうと心のペンを取った次第です。気持ち的には羽ペン。それぐらい多幸感が凄い。

最初に。この記事は、ミッチーさんも出ていたドラマ版のスミカスミレを観終わった前提で書いております。そして、この後二段階に掛けてネタバレします。一段階目は、ドラマとの相違点。この時点で、これから読むor観る予定なので1ミリも知りたくないという方は、非推奨です。

二段階目では、原作の最終回についてもネタバレします。ドラマとどう違うかざっくり知りたかっただけなのに💢💢という方は、一段階目で去ることをお勧めします。

 

では、一段階目。

スミカスミレとは、子どもの頃から家族のために人生を捧げて生きてきた如月澄というお婆さんが、実家の屏風に封印されていた化け猫・黎の封印を偶然解いたことで、願いを一つ叶えてもらうという話。その願いは「青春をやり直したい」。黎の不思議な力で、澄は若返りを果たし、如月スミレとして学生生活を謳歌することに…というのがあらすじ。漫画とドラマで完全に一致です。

ただし、実写化するにあたって設定がちょこちょこ変わっています。原作では、60歳から17歳に若返りますが、ドラマでは、65歳から20歳。故に前者は高校、後者は大学生活をエンジョイすることになります。そのせいで、高校生レベルのイジメが勃発する悲しき大学が爆誕桐谷美玲氏や竹内涼真氏など、出演者の方々は制服さえ着れば余裕で高校生になれる若々しさなので、こう、放送時間が深夜帯だったことで、未成年だとアレなくだりを入れる為に年齢をうっすら引き上げてみたのかもしれませんね(勝手な憶測)。実際、原作にはありませんでしたが、ドラマではスミレがクラブに迷い込んだ時に男性から良くない絡まれ方をしたり、彼氏と2人きりでお泊まり旅行(原作は日帰り)に行ったりするシーンがあります。実際とか言っといて関係ないかもだけど。

そして最も大きな違い。ドラマ版にはスミレの若返りが子の刻(23〜1時)に解けてしまうというスリリングな設定が。これは完全に盛り上がりを作るためですね。仮に高校生ならそこまで心配ありませんが、大学生となると高頻度でピンチが訪れがちな時間帯なので、まんまとハラハラして面白かったです。あ、そうかその為に年齢上げたのかな…?!(勝手な憶測)あとは、ドラマには黎を封印した人間の子孫である住職が登場し、スミレと黎の正体を怪しむことでもうひと盛り上がりさせてくれます。黎ファンもベイベーも、戦闘シーンは必見。

脱線しました。ともあれ、原作にはそういった要素が無い(無いわけじゃないんだけど詳しくは後述)分、比較的心穏やかに読み進められるので、より落ち着いてじっくりと味わうことができた気がします。あと、黎の猫っぽいキュンキュンするシーンがいっぱいあります。実写化してくれて一向に構わなかったのに…全8話だから尺が足りなかったのかな…

最後に。これも地味に大きな違いだと思うのですが、黎の婚約者である雪白さんが、ドラマでは黎同様に術を使いますが、漫画では使えなくなっています。理由については、二段階目にて。

あっもうそれどころじゃないぐらい大きな違いあったわ、ドラマと漫画で結末が全然違いました。あのね、どっちも良いので両方見て!!(突然の強制)

 

というわけで、そろそろネタバレ二段階目に突入します。

 

いきなりざっくり結末をバラすと、ドラマは真白くんルートで、漫画は黎さんルートです。

↑ちなみに、このネタバレは元はと言えばミッチーさんから食らったものですw昨年の仙台公演のレポを読みあさっていた時に被弾したのですが、いや被弾してよかったよ。時差はあれど、おかげで読みましたよ最後まで!黎の最後のビジュアルとかほぼミッチーさんだったよ!ヒュー!(?)

この辺りで「待って私も読んでこよう!」となった未読の方は、是非Uターンしてください。もう少しバラしちゃいますので。

 

物語の中盤、死の大病を患った真白くんに、黎から貰った生気を分けるスミレ。真白くんが完治する代わりに、若さを失ってしまいます。そのスミレに再び自らの残りの生気を与える黎。妖力を殆ど使い果たしてしまい、そのまま姿をくらましてしまいます。そして、時は流れ、スミレは映像制作関係の会社に就職します。この流れは原作とドラマで大体同じ。

で!ここからが運命の分かれ道!

先程、原作の雪白さんは術が使えない、と言いましたが、それは屏風の封印を解く時に不正をしたペナルティです。実質、ただの人間になってしまっているのです。更に黎の人化の術が不安定になり、肩の辺りが黒い靄のようになってしまいます。巻き添え酷い。置いといて、黎がスミレに惹かれていることを悟った雪白は、元々親の言いつけでの婚約だったということもあり、あっさり人間と結婚し、双子の女の子を授かります。逞しい。というわけで、ドラマと違ってこの時点で黎の雪白ルートは無くなるわけです。

真白くんは、原作でもドラマでも、一途にスミレのことを想い続けています。一方、黎さんは、生気を大量に失った副作用か、原作ではスミレ(というか人間)に抱いた親愛の情を忘れてしまいます。このくだりがね、切なくてもどかしくて胸が掻き毟られましたね…詳しくは読んで…(迫真)

そういえば、ドラマの黎は、再登場時点でスミレのこともばっちり覚えてたし割とピンピンしてたような。強い。この時のスーツ×オールバックミッチーの破壊力が凄まじい…詳しくは観て…(必死)

あとね、原作にはもう1人重要人物が登場します。紅林監督。若さに似合わぬ知性と知識を持つスミレに興味を抱き、探偵を雇って周辺を探った結果、澄とスミレが同一人物であると確信します。やめてー!そっとしといてー!としか思えない展開に、胸がヒリヒリしました。彼の素性や目的等、詳しくは読んで…(切実)。

最後に一つだけ(cv.杉下右京)。とにかく、ドラマ同様、原作もベリーベリーハッピーエンドです。最高です。最終巻に関してはもはや1話ごとに泣いてた。出会えて本当に良かった。素晴らしい作品でした。多分これは、大人になればなるほど沁み渡るやつ。とにかく読んで…!!

 

よし、以上です。なんかCV表記のせいで最後の段落だけ語彙の死んだ右京さんみたいになっちゃいましたが、それぐらい面白いし感動するということで許してください。回し者か。

改めて、ミッチーさんが素晴らしい作品に出てくれて本当に良かった…!(ご本人曰く、漫画の実写ということで、年齢的にオファーを受けるかどうかめっちゃ悩まれたそう。そういう真摯なところも大好き。イケてたし人ならざる妖しい説得力が迸ってましたよ大好き)と最終的にドラマの話に逸れつつ終わります。では、また。